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未遂罪って何?

2017.04.28更新

未遂罪とは、犯罪の結果までは生じていないが、その結果が発生する危険を生じさせたこと

よく「犯人を、殺人未遂の疑いで逮捕した」という報道を耳にすることがあります。
未遂犯とは、一般的に、犯罪の結果までは生じていないが、その結果が発生する危険を生じさせたことを言います。

殺人罪でいうならば、実際には被害者は亡くなっていなくても、死亡する危険を生じさせたならば、殺人未遂罪という犯罪で処罰されるということです。

法律で定められた犯罪に限って未遂犯が成立する

全ての犯罪に未遂犯が成立するわけではなく、法律で定められた犯罪に限って未遂犯が成立します。よく耳にする殺人、放火、窃盗、強盗、詐欺といった犯罪については、未遂犯が成立します。一方、横領、脅迫や名誉毀損といった罪には、未遂犯は成立しません。

結果発生の危険が生じれば、未遂犯が成立することになりますから、殺人未遂で言えば、犯人が被害者を殺そうとしてピストルで撃ち、被害者が大怪我をした場合も殺人未遂ですし、殺そうとしてピストルで撃ったが、弾が当たらなかった場合も殺人未遂となります。

人が死亡している事件であっても、犯人を殺人未遂の疑いで逮捕する理由は?

それでは、結果的に人が死亡している事件であっても、捜査機関が犯人を殺人未遂の疑いで逮捕する理由は何でしょうか。これは、捜査機関が逮捕状の発行を裁判所に請求する際に、犯人の行為により死亡したこと(これを因果関係といいます。)を示す十分な資料がそろっていないことが大きな理由です。

同様に、現行犯で逮捕する場合であっても、因果関係を示す資料が不十分な場合には、殺人未遂で逮捕する場合もあるということです。